四柱推命に興味を持つ入口として、たぶん一番多いのが「相性」だと思います。
私も学び始めてから、相性の話は何度も目にしました。この組み合わせは合う、この組み合わせは要注意、こういう人とは距離を置いたほうがいい。検索すると、そういう記事がずらっと出てきます。
人と関わっていれば、自然にうまくいく関係もあれば、どうもうまくいかない関係もあります。恋愛でも、家族でも、仕事でも。それで気になるのはだいたい、うまくいかない方です。
四柱推命を学んでみて、この「うまくいかない方」の扱い方が少し変わりました。今回はその話を書きます。
先に、この記事の立ち位置を書いておきます
四柱推命には、二人の命式を並べて相性を見る技法があります。ただ、この記事はその技法の解説ではありません。
書くのは、現実の中で「この人とはどうも合わない」と感じたときに、四柱推命で分かったことをどう使えるか、という話です。技法としての相性が分からなくても読める話だと思います。
「相性が悪い」で止まると、その先がない
うまくいかない関係があるとき、「あの人とは相性が悪い」という言葉はとても便利です。一言で説明がついてしまう。
ただ、この言葉には続きがありません。
相性が悪いから、どうするのか。距離を置いた方がいいのか。それとも、付き合い方を変えられるのか。「相性が悪い」だけでは、そこまでは何も教えてくれません。うまくいっていない状態に名前がついただけで、状況は同じままです。
四柱推命を学んで変わったのは、ここから先がある、と分かったことでした。合う・合わないの判定で終わりではなくて、噛み合わないときに何が起きているのかまで見にいけます。
読めるのは傾向であって、断定ではない
先に、ひとつだけ書いておきたいことがあります。
命式から読めるのは、あくまで傾向です。「この人はこういう人だ」「この関係はうまくいかない」と決めつけた瞬間に、それ以上は何も見えなくなります。目の前の人が実際にやっていることより、命式に書いてあることの方を信じてしまうからです。
これは相手に対してだけでなく、自分に対しても同じです。「自分はこういう性質だから、この関係は無理」と結論を出してしまうと、そこで止まります。
読んで、決めつけずに、使う。 この記事で書きたいのは、その「使う」の部分です。
自分の側の傾向を、先に言葉にしておく
命式から読めることの中には、自分がどういう関わり方だと力を出しやすくて、どういう関わり方だと疲れやすいか、という傾向があります。
私の場合、はっきり出ていたのが「束縛が苦手」でした。細かく管理される、常に反応を求められる、自分のペースを人の速度に合わせ続ける。そういう場面が続くと疲れやすいらしい、と。
これが言葉になっていると、うまくいかない関係を見たときに「合わない」で止まらずに済みます。相手のどういう動き方が、自分のどこに当たっているのかまで見える。同じ「うまくいかない」でも、解像度が変わりました。
どちらも間違っていないのに、噛み合わなかった話
少し前に、役所や書類の手続きをまとめて片付けないといけない時期がありました。母と二人で進めることになって、しかもちょうど仕事が忙しい時期と重なっていました。
このとき、進め方が全然違ったんです。
母は、早く終わらせたい人でした。分からないことがあったらすぐ電話して聞く。聞くことに何の抵抗もない。動きながら考えるタイプです。
私は逆でした。まず自分で調べて、仕組みを把握して、「自分は何が分かっていないのか」がはっきりしてから進めたい。そこが曖昧なまま人に聞くのが、どうにも落ち着かない。
結果、私はずっと追い立てられているような感覚のまま手続きを進めることになって、かなり疲れました。
ここで書いておきたいのは、母のやり方は何も間違っていないということです。早く終わらせたいなら、聞ける人に聞くのが一番速い。理にかなっています。私のやり方も、たぶん間違ってはいません。把握してから動く方が、後で戻る手間は少ない。
どちらも正しくて、ただ進め方が違った。 それだけのことでした。
自分の側の傾向を知っていたことで、うまくいかないのは、どちらかのやり方に問題があるからではなくて、進め方が違うからだと分かりました。どちらかを直すべき、という話にしなくて済むと、それだけで気持ちが軽くなります。
合わないからこそ、見えるものがある
世の中で「相性が悪い」とされる関係を、合わないからこそ、自分とは違う見方や捉え方を見せてくれる関係として捉える。そういう考え方があります。
そういう捉え方ができるのか、と、私にはかなり新鮮でした。
考えてみると、自分と似た進め方の人とばかりいると、自分のやり方が唯一のやり方に見えてきます。噛み合わない相手は、自分の傾向の外側にいる人です。だから疲れるのですが、同時に、自分の中には無い進め方が、目の前で実際に動いているのを見ることになります。
それを採用するかどうかは別の話です。ただ、「これしかない」と思っていたやり方が「いくつかあるうちの一つ」に変わるのは、けっこう大きいことでした。疲れることと、見えるものがあることは、両方同時に本当なんだと思います。
同じ人でも、場所が変われば話が変わる
似たことは仕事でもありました。
別の記事にも書いたのですが、条件だけ見れば自分に合っているはずの仕事から、早々に離れたことがあります。方針とどうしても噛み合わなくて、相手にも迷惑をかけました。
ただ、まったく同じ時期に、別の仕事では「あなたに任せておけば大丈夫」と言ってもらえていました。
同じ人間で、同じ時期です。能力も性格も変わっていません。それでも起きたことは違いました。
これは、どちらかが良くてどちらかが悪いという話ではなくて、噛み合う場所と噛み合わない場所があったというだけの話だと思っています。人そのものに「合う人/合わない人」のラベルが貼ってあるわけではなくて、条件の組み合わせで結果が変わる。
だからこそ、決めつけない方がいい。一度「合わない」と貼ってしまうと、条件の方を動かすという選択肢が消えます。
分かったうえで、付き合っていく
自分の傾向が分かると、関係の見え方が変わります。
「この人とは、こういうところが噛み合わない」と先に分かっていると、噛み合わなかったときに慌てずに済みます。自分が悪いのでも、相手が悪いのでもなくて、そういう噛み合わせなんだと分かっているからです。そのうえで、どこは合わせて、どこは合わせないでおくかを決められます。
母との手続きのときで言えば、テンポよく進む手続きは母の係、じっくり取り組む必要のある手続きは私の係、と分けてはいました。足りなかったのは、その先です。お互いの速度には踏み込まない、と最初に決めておけばよかったのかもしれません。
ただ、これはこの考え方を自分の側にだけ都合よく使わない、というのとセットです。「私はこういう進め方だと疲れる」が言えるなら、相手にも「その人にとって自然な進め方」があります。片側だけ説明して終わりにすると、それは「自分は悪くない」の言い換えになってしまいます。
うまくいかない関係が「相性が悪い」の一言で行き止まりにならなくなったこと。私にとっては、それが一番大きい変化でした。
向く人/向かない人
向いていると思う人
- うまくいかない関係を、相手のせいにも自分のせいにもしないで考えたい人
- 「合う/合わない」の判定より、なぜ噛み合わないのかを言葉にしたい人
- 自分の扱い方を知っておきたい人
向いていないと思う人
- 特定の相手との相性に、はっきり白黒をつけて終わりにしたい人
- 「この人とは離れた方がいい」という答えを、外からもらいたい人
- 読んだ結果を、相手に押し付ける材料にしたい人
学び始めるなら
私が四柱推命を学ぶきっかけになったのは、四柱推命協会の無料オンライン講座(ちょうどよい四柱推命講座)でした。
不安を煽らないところと、当てることより「本人の本質に気づいてもらう」ことに重心が置かれているところが、私には合っていました。この記事に書いた「合わないからこそ、違う見方を見せてくれる関係」も、この講座で出てきた考え方です。
動画とメールで届く無料の講座なので、合わなければやめればいいくらいの距離感で始められます。
相性が気になって四柱推命に興味を持ったなら、最初に返ってくるのはたぶん、相手の情報ではなく自分の情報です。私にとっては、そっちの方がずっと使い道がありました。
※四柱推命そのものが初めて、という方は、まずこちらの記事から読むと入りやすいと思います。
